現役Webマーケターが語る”Web制作フリーランスこそWebマーケティングを勉強するべき理由”とは?

Web制作の仕事を作って終わりにしていませんか?
そんな方にこそWebマーケティングの勉強をおすすめします。

フリーランスでWeb制作をしている人が増えています。一方でフリーランスWeb制作者の中にはこんな悩みを抱いている人もいるのではないでしょうか。

・Web制作は単発の仕事で新規開拓の営業で疲れてしまった
・Webサイトを作って納品するだけでは差別化が難しい

Web制作の仕事は1サイトでもまとまった制作費がもらえることも多い反面、Webサイトを必要としている人を探し続けるのはとても大変です。

都合よく身の周りにWebサイトをつくって欲しい人が常にいるとは限りませんよね。
何か差別化できる強みがないと不安に感じているWeb制作フリーランスも多いのではないでしょうか。

そこで、おすすめなのがWebマーケティングの勉強です。

今回はSEOを中心としたWebマーケティングの支援を行っているアイオイクス株式会社の現役Webマーケター、石戸さんにインタビューしてきました!

実はWeb制作者がWebマーケティングを身につけると

・単発の仕事ではなく継続的な収入につながる
・Webサイトを運用の観点から作れるので付加価値のある提案ができる

このようなメリットがあります。しかもWebサイトを納品して終わりじゃなくクライアントと一緒に事業を成長させていける本当のビジネスパートナーになれます。つくって終わりから一歩先のレベルを目指してみませんか。

氷犬(石戸)さん
【インタビュイープロフィール】
氷犬(石戸)さん(@icedog_410
アイオイクスのセールス/コンサルタント。
元は税務署で働く公務員であったが、趣味のブログをきっかけにSEOやWebマーケティングに興味を持ち、2019年にアイオイクスに入社。
自社マーケティングの主担当でもあり、社内の何でも屋。

Webサイトを作って終わりではもったいない!

こしば
こしば、フリーランスでWeb制作の仕事を最近しているんだ。
場所と時間を選ばずに働けるようになったしWebサイトをつくることも楽しい!
こしば
でもWebサイトを作って納品、作って納品の繰り返しの毎日。
しかも新しくWebサイトを作って欲しい人を見つけるの大変なんだよね。
このままフリーランス続けていけるのかな?
氷犬(石戸)さん
そうなんですね。
どんなWebサイトを作っているのか見せていただけますか?
こしば
これだよ。
意外とWebサイトの見た目にはこだわって作ってるんだよ!(自信作)
氷犬(石戸)さん
これは…一見、綺麗にできていますが、Webマーケティングの観点から見ると残念なサイトですね。
言い換えるなら、ただ作って終わりのWebサイトになってしまっています。
Webマーケティングの勉強をされたことはありますか?
こしば
Webマーケティング?勉強したことないよ。
HTMLとCSSとjQueryを勉強するだけでも結構、大変だったしね。

氷犬(石戸)さん
なるほど…
私はWebマーケティングの会社で働いているんですけど、お客様のサイトをみたときに「Webマーケティングの観点から作られてないな」って感じることが沢山あるんですよ。

氷犬(石戸)さん
残念ながら、こしばさんの作ったWebサイトもWebマーケティングの観点では作られていないなと思いました。

こしば
え!?Webサイトは見た目が綺麗なだけじゃ駄目なの?
氷犬(石戸)さん
はい、Webサイトは見た目が綺麗なだけでは不十分です。
Webマーケティングの勉強をしてみてはいかがでしょうか?
こしば
こしば、Web制作フリーランスだしWebマーケティングって関係なくない?
本当にWebマーケティングの勉強していいことあるの?
氷犬(石戸)さん
もちろんありますよ。
Web制作をする人はWebマーケティングを勉強しないともったいないと思います!
こしば
もったいない…(Webサイトって綺麗なだけじゃ駄目なのかな?)
Web制作者がWebマーケティングを勉強した方が良い理由を詳しく教えて!

Web制作とWebマーケティングは切っても切り離せない関係

氷犬(石戸)さん
見た目は綺麗だけど本来の目的が達成できていないWebサイトって多いんですよ。
こしば
Webサイトの本来の目的?
氷犬(石戸)さん
クライアントがWebサイトをつくるには理由があるはずなんですよ。
例えばネットショップならものを売りたい、ランディングページならお問い合わせを増やしたいとか、コーポレートサイトなら沢山の人に会社を知ってもらいたいとかありますよね。
氷犬(石戸)さん
でもWebマーケティングの視点で見ると残念なサイトが多いんです。
例えばモノを売るWebサイトなのに買い物しにくかったり、ランディングページなのに導線がわかりづらかったり、内部のタグが設定されておらず検索に最適化されていなかったり…
氷犬(石戸)さん
Web制作をする人にWebマーケティングの知識があったら、こんな作り方しないだろうなっていうWebサイトが多いんです。
こしば
Webサイトは作るだけじゃなく作った後に目的を達成できるかどうかが大切なんだね。
氷犬(石戸)さん
はい。せっかくWebサイトを作るなら、クライアントの事業に貢献できるサイトを作れた方がいいですよね?
クライアントのニーズにこたえられるWebサイトを作るためにもWebマーケティングの知識が必要なんです。
こしば
Web制作とWebマーケティングって切っても切り離せない関係なんだね。
氷犬(石戸)さん
そうですね。そして、Webサイトは決して安い買い物ではないと思います。
名刺代わりに作ることを否定するわけではないのですが、Webマーケティングの役割を持たせられるならそれが理想だと考えています。

Web制作者がマーケティングを知っていると得する2つの理由

氷犬(石戸)さん
Web制作者がWebマーケティングを知っていると実は仕事でも得なんですよ。
こしば
え?どうしてお得なの?
氷犬(石戸)さん
Webマーケティングを勉強するとWeb制作者にとって得な理由を2つ教えますね。

理由1:継続案件で仕事ができるから新規開拓をし続けなくて良い

氷犬(石戸)さん
Web制作者でWebマーケティングの施策ができると、作って終わりの売り切り型の働き方から抜け出せるんです。
こしば
Webマーケティングができたら新しいお客さんを毎回、探さなくてもよくなるの?
氷犬(石戸)さん
はい。クライアントはWebサイトを作って終わりにしたいのではなく、それを活用して売上を上げたいと考えているんですね。
なので、次は売上を上げていくために「こう活用していきましょう」という提案ができるようになります。
例えば、広告運用やアクセス解析を提案するとかですね。
氷犬(石戸)さん
Webマーケティングは単発の取り組みではないので、継続的な仕事に繋がっていくんですよ。
こしば
Web制作だけだと作って終わりだけど、Webマーケティングの仕事も出来れば無理に新しいお客さんを探さなくてもよくなるんだね!
氷犬(石戸)さん
継続案件が増えると新規開拓の営業をしなくても収入が入るようになりますね。
Web制作だけでなくWebマーケティングの仕事もできれば、1クライアントあたりのLTVもあがります。
LTVとは?
Life Time Valueのこと。顧客生涯価値と訳されます。ある顧客が一生のうちに、自社製品やサービスをどれだけ購入・利用してくれるのかを示す数値のこと。

理由2:作って終わりじゃないから付加価値をつけた提案ができるようになる

氷犬(石戸)さん
Webマーケティングを勉強するとクライアントのニーズに応えられるWebサイトを作れるようにもなります。
氷犬(石戸)さん
Webマーケティングの視点からつくられていないWebサイトはモノが売れなかったりお問い合わせにつながらなかったりします。
結局、クライアントがお金を払って作り直すこともあるんです。もったいないですよね。
こしば
せっかく作ったWebサイトが期待に応えられずに作り直しになっちゃうのって残念だしもったいないね。
氷犬(石戸)さん
そうですね。
Webマーケティングの観点からWebサイトが作れれば、それは他のWeb制作者との差別化ポイントになりますよ。
こしば
Webマーケティングが出来れば、お客さんの期待に応えられるWebサイトを作れるようになるんだね。

Webマーケティングって範囲が広いけど何を勉強すればいいの?

こしば
こしばもWebマーケティングを勉強したい!
でも範囲が広すぎて何ができればいいのかよく分からないよ。
氷犬(石戸)さん
Webマーケティングは大きく分けて接客と集客の2つに分けて考えると分かりやすいですよ。
こしば
接客と集客?
なんだかお店みたいだね。

接客:Webサイトに訪れた人が実際に触れる部分を改善する

氷犬(石戸)さん
接客というのはWebサイトの受け皿を整えることですね。
例えばネットショップを訪れてくれた人が迷わずに買い物できるようにしたり、サービスの申込みページに来てくれた人を逃さないようにしたりする部分が接客です。
氷犬(石戸)さん
最初は接客の観点から、Webサイトを訪れたお客さんの取りこぼしを防ぐためのLP改善やサイト改善の技術を学ぶのがいいですね。

こしば
どうして集客じゃなくて接客から頑張った方がいいの?

氷犬(石戸)さん
接客の部分であるLPやサイト改善は比較的、低予算でもできますし手っ取り早く成果が出やすいからです。
Webマーケティングは予算がないと施策を打ち続けることができないので、成果が出やすいところから手をつけるのがおすすめですね。

集客:Webサイトに人を集める広告やSEOの部分

氷犬(石戸)さん
集客とは、Webサイトに人を集めることです。
施策で言うなら、SEOやリスティング広告、Facebook広告、SNS運用などが集客の施策にあたります。
SEOとは?
Search Engine Optimizationの略。検索エンジン最適化のこと。特定のウェブサイトが検索エンジンで上位表示されるようにする施策。

リスティング広告とは?
検索エンジンの検索結果にユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される広告。キーワードでターゲッティングができるのが特徴。Google広告とYahoo!広告が有名。

FB広告とは?
Facebook中で表示される広告。年齢や性別などの属性でターゲッティングできるのが特徴。

SNS運用とは?
マーケティングやブランディングのためにSNSアカウントを運用すること。
こしば
Webマーケティングの用語って沢山あるんだね。
ブログ運営だとSEOが大切だってよく聞くよね。やっぱりSEOって一番、頑張らないといけないの?
氷犬(石戸)さん
SEOを勉強するのは後回しにした方がいいですよ。
こしば
え!?
SEOって後回しでいいの?
氷犬(石戸)さん
SEOでおいしいキーワードは大手企業が全力で取りに来ています。
一方で、フリーランスはクライアントの予算も限られていることが多いと思うので、SEOで成果を出すのは難しいはずです。
こしば
ブロガーの人でSEOで上位表示できている人もいない?
氷犬(石戸)さん
個人ブロガーでSEOがうまくいってる人もいますが、時間も予算も無限にあるからできることなんですよ。
SEOはコンテンツを作ったり内部改善をしたり、しなければいけないことがたくさんあるので、後回しにしてもいいと思います。
こしば
たしかに会社員の人がSEOのために「自分の会社のWebサイトの記事を毎日残業して書け!」って言われたら大変そうだよね…。
氷犬(石戸)さん
SEOをはじめとした集客の施策はコストがかかるので、最初は接客にあたるLP改善やサイト改善から始めるのがおすすめですね。
集客の施策はサイト改善で成果を出してから、徐々に提案していくのがいいと思います。

Webマーケティングの勉強ってどう始めればいいの?

こしば
Webマーケティングの勉強が大事なのは分かったけど、どうやって勉強すればいいの?
範囲が広いから何から手をつければいいのか分からないよ。
氷犬(石戸)さん
では具体的に何を勉強すれば良いか教えますね。
大きく分けてWebサイトのデータを理解するための勉強と集客のための勉強の2つをしましょう。

1:Webサイトのデータを理解するための勉強

氷犬(石戸)さん
Webマーケティングは何より成果を出すことが大事です。成果が出た・出ないを示せるように、まずはデータを見て効果検証ができるようになるといいですね。
例えば、Webサイトに訪れたユーザー数、お問い合わせ数、成約数といった数字やその繋がりを理解できるようにしましょう。
氷犬(石戸)さん
あとマーケティングの基礎的な公式である「imp×CTR×CVR」を理解しつつ、GoogleアナリティクスGoogleタグマネージャーヒートマップツールを使えるようになるといいですね。
「imp×CTR×CVR」
広告の成果を測定するときによく用いる公式。impはインプレッションで広告の表示回数、CTRは広告がクリックされた率、CVRはコンバージョン率はサイトを訪問した人が資料請求したり商品を購入したりする広告出稿の狙いの達成率。

Googleアナリティクス
Googleが提供するアクセス解析サービスのこと。サイトの訪問者数や滞在時間などを測定できる。

Googleタグマネージャー
Googleが提供するツールで様々なタグを一元管理できる。Google広告やGoogleアナリティクスなどのタグを登録するとHTMLを変更しなくても自分でタグの変更・更新ができる。

ヒートマップツール
Webサイトのどの部分がよく見られているのかが一目で分かるツール。

初芝
Webマーケティングって覚えないといけないことが沢山あるんだね…。
氷犬(石戸)さん
そうですね、大変ですががんばりましょう!

2:集客のための施策を勉強する

氷犬(石戸)さん
集客の勉強ならリスティング広告・FB広告ですね。あとはディスプレイ広告とか。
氷犬(石戸)さん
リスティング広告もFacebook広告もターゲティングが細かくできて、成果につながりやすいのが特徴です。
リスティングはキーワード、Facebookは年齢や性別などの属性でターゲティングできるので、この2つを抑えておくといいですね。
こしば
SEOよりリスティング広告やFB広告を頑張った方がいいの?
氷犬(石戸)さん
SEOは予算がかからないと思う人も多いのですが、実はなかなか予算がかかりますし、成果が出るまでに時間が必要です。
上位表示していたのに、一瞬で順位が落ちることもあるんですよ。
一方で、広告はすぐに結果が出るので効果検証もしやすいのがメリットです。
氷犬(石戸)さん
Webマーケティングはどれだけ成果が早く出せるかも大事なので、結果が出るのが遅いSEOよりは広告を先に勉強する方が良いと思いますね。
氷犬(石戸)さん
自分も最初は「広告を勉強しておくべきだったかな」と思うことはたまにあります(笑)
こしば
Webマーケティングと言えばSEOっていうイメージがあったけど、そんなこともないんだね。

Webマーケティングを学べばお客様の事業に貢献できるようになる

氷犬(石戸)さん
仕事をする際はクライアントと信頼感を築くことがとても大事だと思います。
そのためにはコミュニケーションをしっかりとること、成果を出すことの2つが大切だと思っています。
こしば
こしば、お客さんとよく話すようにはしてるんだけどWebサイトを納品して終わりなんだよね…。
納品したWebサイトがちゃんと人に読んでもらえてるのか、売上に貢献できているのか分からないまま仕事してたよ。
氷犬(石戸)さん
Webサイトを納品して終わりだと、売上まではなかなか貢献しにくいですよね。
でもWebマーケティングができるなら、売上にまで貢献することができるようになるんです。
こしば
Webサイトを作れて売上にも貢献できれば、お客さんから喜んでもらえそうだね。
氷犬(石戸)さん
Webサイトがせっかく作れるなら、さらにWebマーケティングも学べば仕事に付加価値もつけられるし強みにもできますよ。
Webマーケティングを勉強しないのはもったいないです!
こしば
こしば、Webマーケティングもできるフリーランスになれるように勉強してみるよ!

終わりに

Web制作をしているフリーランスはWebマーケティングを知らないともったいない!というお話でした。

Web制作だけではなくWebマーケティングの施策をあせて提案できるようになれば、フリーランスとして付加価値のある仕事ができるようになります。

しかもWebサイトの改善や広告運用の代行などの仕事もできれば継続案件にもつながり収入も安定的に得られるので、無理に新規開拓の営業をする必要もなくなるのも嬉しいですよね。

クライアントの立場から考えてもWebサイトを作ってももらうだけでなく、運用の部分までお任せできると喜ばれるのではないでしょうか。

Webサイトは作って終わりではありません。むしろ作った後に売上をあげる、モノを売る、お問い合わせにつなげるなどの目的を達成できるかどうかが大切です。クライアントにとってWebサイトをつくるのは一種の投資という側面もあります。

クライアントの求める成果に貢献できるようになれば信頼されるフリーランスになれますよね。Web制作とあわせてWebマーケティングまで勉強すれば、フリーランスとして成長できるのではないでしょうか。

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