フリーランスWebデザイナーとして独立したい方の中には、「デザインスキルさえあれば自然に仕事が来る」と考えている方もいるかもしれません。
しかし、実際にはデザインスキルだけでは十分ではなく、営業力を鍛えることが必要です。
本記事では、有名企業のプロジェクトを手掛ける実力派デザイナーの話をもとに、戦略的に案件を獲得するための「営業スキル」を解説します。
マズロー安達さん(@maslow_design)
デザイン会社「Maslow」代表。ブランディング、UI/UX、LPデザイン、Webサイト構築といった幅広い領域で、有名企業のプロジェクトを手掛ける実力派デザイナー。デザイナー志望者の指導にも力を入れており、多くの受講生を育成している。
フリーランスWebデザイナーに必要な3つのスキル
フリーランスとして成功するためには、以下の3つのスキルが重要です。
- デザインスキル
- ディレクションスキル
- 営業スキル
1:デザインスキル
デザインスキルは、Webデザイナーとして最も基本となるスキルです。
クライアントの要望を形にし、視覚的に魅力的かつユーザーにとって使いやすいデザインを作る能力が求められます。
2:ディレクションスキル
また、デザインの仕事は、単独で完結するものではありません。
クライアントの要望を正しく理解し、必要に応じて調整しながらプロジェクトを進める「ディレクションスキル」が必要です。
ディレクションスキルが不足していると、クライアントの意図を正しく汲み取れず、最終的なデザインが期待とズレてしまうことがあります。
そのため、コミュニケーション能力を磨くことは欠かせません。
3:営業スキル
デザインスキルやディレクションスキルがあっても、それだけでは仕事は舞い込んできません。
自ら案件を探し、クライアントと信頼関係を築くための「営業スキル」が必要です。
営業スキルは、多くのデザイナーが苦手とする分野です。
しかし、営業スキルを磨くことで収入が安定し、継続的な案件獲得につながります。
その点において、営業力はとても重要ですね!
多くのデザイナーが営業時に陥る4つの失敗と改善策
営業がうまくいかない理由は、大きく以下の4つに分類されます。
- 事前準備不足
- ヒアリング不足
- 提案不足
- 見積もり不足
それぞれの失敗に対してどのように対応していけばよいのか、改善策も含めて見ていきましょう。
1:事前準備不足
クライアントの業界や競合を十分に調査せずに提案を行うと、適切なデザイン提案ができず、信頼を得るのが難しくなります。
特に、クライアントのビジネスモデルを理解せずにデザインを提案すると、見当違いなデザインになりかねません。
また、クライアントのことをどれだけ理解しているかによって、ヒアリングの質も変わってきます。
・競合分析をせず、他社との差別化が図れないデザインを提案してしまう
改善策
- クライアントのWebサイトや過去のプロジェクトを事前に調査する
- 競合のデザインをリサーチし、優位性を出せるポイントを見つける
- クライアントのターゲットユーザーを明確にし、適したデザイン戦略を考える
2:ヒアリング不足
多くのデザイナーは、初回の打ち合わせでクライアントの要望を聞いたつもりでも、深掘りできていないことが多いです。
クライアントの要望を十分に聞き取らずに作業を進めると、後から大幅な修正が発生し、時間と労力が無駄になることがあります。
・クライアントが実際にターゲットとする顧客層に適さないデザインになってしまった
改善策
- 事前にヒアリング項目をリストアップし、必要な情報を漏れなく収集する
- クライアントのビジネス目標、ターゲット層、競合、希望するデザインの方向性を詳しく聞き出す
- 「このデザインで最終的にどのような成果を得たいか」を共に考え、共通認識を持つ
3:提案不足
多くのデザイナーは、クライアントの指示通りにデザインを作るだけで、プラスアルファの提案をしていない現状があります。
単なる作業者ではなく、「クライアントに適したプランを提案し、抱えている課題を解決するデザイナー」としての視点を持つことで、信頼と継続案件を得やすくなります。
・クライアントが希望しているからという理由で、とりあえずLPやHPを作成する
改善策
- クライアントの要望に対して、「なぜこのデザインが適切なのか」を説明できるようにする
- クライアントのゴール(売上向上、ブランド強化、コンバージョン増加など)に沿った提案を行う
- 単なるデザイン制作ではなく、SEOやマーケティング視点を取り入れた総合的な提案をする
この認識を持つだけでも、ヒアリングや質問の仕方が変わってくると思います!
4:見積もり不足
初心者のデザイナーが特に陥りやすいのが、「安く受けすぎる」問題です。
自分のスキルや作業時間に見合った適正価格を提示できず、結果として時間に見合わない報酬になってしまいます。
・追加作業が発生しても、追加料金を請求できずに無償で対応してしまう
改善策
- 作業内容ごとに適正な単価を設定し、見積もり時にしっかり説明する
- 追加作業が発生した場合に備え、契約時に「追加作業料金」のルールを明確にしておく
- 予算内で対応できる範囲を伝え、お互いの納得感を調整する
「維持したい時給 × 作業にかかりそうな時間」で計算し、コミュニケーションでのロスも含めて算出していましたね。
デイトラWebデザインコースが案件獲得に直結する新カリキュラムにアップデート!
東京フリーランスは、Webデザインを仕事にする本格スキルを学べる”デイトラ”を運営しています。
今回、Webデザイナーに必要な営業力を習得し、営業資料に欠かせないポートフォリオを作成できるように、デイトラWebデザインコースが大幅にアップデートされました。
本カリキュラムは、営業のプロであるマズロー安達さんとのコラボレーションにより実現。これまでの営業カリキュラムを一新し、より実践的な内容へと強化されています。
多くのデザイナーが悩むポートフォリオの作り方を、実際の成功事例を交えながら紹介。クライアントに刺さるポートフォリオの構成や見せ方の工夫を学ぶ。
・実践的なヒアリング手法を学べる
実際のクライアントワークを基にしたヒアリング方法を詳しく解説。どのような質問をすべきか、どのようにクライアントの意図を深掘りするかをケーススタディで学習する。
・営業戦略とPDCAの回し方を習得できる
一度案件を獲得して終わりではなく、継続的に案件を得るための営業戦略を学ぶ。安定した収益を得るために必要な「営業管理の方法」や「PDCAサイクルの活用法」を具体的に解説。
このカリキュラムでは、ポートフォリオを強化し営業活動を効率化する方法を学べます。
単なるデザインの受注者ではなく、クライアントの要望を理解して論理的な提案ができるプロのデザイナーへとステップアップすることが可能です。
ぜひこの機会に、デイトラWebデザインコースの新カリキュラムで営業力とポートフォリオの強化を目指してください!
まとめ:「営業力×ポートフォリオ」で戦略的に案件を獲得しよう!
デザインスキルに加え、営業の視点を持つことで、クライアントから「単なる外注先」ではなく「信頼できるパートナー」として認識されるようになります。
その結果、継続的な案件の受注につながり、フリーランスとして安定した収益を確保することが可能になります。
「営業力×ポートフォリオ」を活かして、自分らしいキャリアを築いていきましょう!
船越良太(@ryota_funakoshi)
デイトラWebデザインコース運営者。未経験から独学でWebデザインを学び、社会人2年目に独立。現在はデザイン会社社長・現役デザイナーでありながら、デイトラで受講生にWebデザインを教えている。