フリーランスは本当に理想の働き方なのか?不安と背中合わせの生活の拠り所となるものとは。 – 東フリ座談会vol.3

フリーランスは本当に理想の働き方なのか?不安と背中合わせの生活の拠り所となるものとは。 – 東フリ座談会vol.3

この記事では運営四人の座談会という形で、

・フリーランスは理想な働き方なのか
・フリーランスが感じる不安について
・自由なフリーランスになる為に必要なもの

などをお伝えします!

東京フリーランス運営メンバーの紹介

ショーヘー
ショーヘー(@showheyohtaki
おしゃべり好きな28歳Webエンジニア。立命法→大手で営業職→1年で退社→未経験でIT系に転職→2年修行→フリーランスエンジニアになり4年目です。PHP・Laravel・WordPressが専門。

とだ
とだこうき(@cohki0305
営業から転職し、6ヶ月でリードエンジニアになったフルスタックエンジニア。
その後半年でフリーランスとして独立し、ブロックチェーン・機械学習の案件に携わる。現在はフリーランスエンジニアの経験を活かして、ブログやYouTubeにて情報発信をしている。

船越
船越良太(@ryota_funakoshi
デザイン会社株式会社蒼代表。
IBM→フリーデザイナー→経営者。UI/UX、Webデザインが専門。
Twitterやブログではデザイナーとして腕一本で生きる知識とトレンドを発信している。

初芝
初芝賢(@hatushiba_ken
東京フリーランス編集長。読書と執筆が三度の飯より好きで、ライターは今年で七年目。
新卒で日本IBMに入社した後、東フリ共同運営者である船越の経営する株式会社蒼にジョイン。
現在は蒼でシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛ける。
東フリでは司会進行役を務めることが多い。

フリーランスは本当に理想な働き方なのか

初芝
今日は「フリーランスは本当に理想の働き方なのか」という事について話し合っていきましょう!
早速ですが、みなさんフリーランスという働き方についてどう思いますか?
とだ
僕はフリーランスになればある程度自由にはなれるとは思うんですけど、一方でTwitterでよく言われている「フリーランスは自由だ!」っていう発言に少し違和感を感じる部分もあるんですよね。
初芝
どうしてですか?
とだ
そもそも自由になる為にはお金と時間が必要じゃないですか。
フリーランスといっても低単価で働いてる人だと仕事時間もすごく長くなっちゃうし、果たしてそれが本当に自由なのかなって思って。
初芝
まあ間違い無いですね…。
とだ
フリーランスなら場所に縛りが無いから海外にも住めるし、それも一つの自由の形ではありますが、それだけだと本当の意味での自由では無いよねって思うんです。
とだ
僕は今でこそある程度稼げるようになって比較的自由度も高くなったんですけど、それは必ずしもフリーランスだからってわけじゃなくて、ある程度のスキルが備わってきたからだと思っているんですよね。
初芝
なるほど、そうですよね。
フリーランスとは言ってもただの雇用形態の違いに過ぎないし、フリーランスの中でもどういった契約条件なのかってところが重要ですよね。

自由になる為に必要なのは自分のスキル

初芝
フリーランスだけに限らず、大企業でもスキルのある人はわりと自由に働けてるという話は耳にしますね。
だから、自由度っていうのは自分のスキル次第で大きく変わってくるんじゃないかと思うんです。
とだ
確かにそうですね。
ただ、フリーランスであればそこまで天才的なスキルが無くてもある程度自由になれる可能性もあると思うんです。
僕はそこまで天才的なエンジニアじゃないけど、それでもある程度自由になれたのはフリーランスっていう要素が大きかったからなんですよね。
だから、比較的早い段階でもチャンスを掴みやすいという意味ではフリーランスも自由なのかなって。
初芝
確かにフリーランスなら企業よりも自由になる為のハードルは低いでしょうね。
とだ
全然低いんじゃないかと思います。
僕がもし会社に勤めるとなれば、普通に週5労働で月収も40万円くらいしかいかないだろうし、リモートワークだってできるかも分かりませんからね。
なので、やっぱり会社が縛られやすい傾向であるって事は事実なのかなと。

フリーランスになると精神的不安もつきまとう?

初芝
ショーへーさんはどう思いますか?
ショーヘー
僕はフリーランスになってから思ったんですけど、一番精神的に安定感や開放感があったのって実は会社員をやりつつ副業でも稼いでた時だったんですよ。
ショーヘー
マナブ(@manabubannai)さんも言ってましたが、周りの人と同じくらいの給料を貰いながら会社員をやりつつ、さらに副業でもプラスαで稼げてるくらいの時が一番幸せだったなって思うんですよね。
でも、いざ独立してフリーランスになると「上には上がいるなぁ」って事を色んな所で嫌でも思い知らされるじゃないですか。
とだ
確かにTwitterとか見てると結構みんな「いくら稼ぎました!」みたいな投稿してると思うんですけど、中にはかなり切羽詰まってるような人も多いですもんね。
そういう人はかなり辛い思いもしてるんだろうなって。
ショーヘー
だから、僕は会社員プラス副業の時が一番幸せだったかもしれないですね。
フリーランスになってからはプレッシャーとか色んなものもあるので。
初芝
ふなっしー(船越)は「フリーランスは理想の働き方なのか」って事についてどう思う?
船越
僕はフリーランスってとにかく不安が大きいんじゃないかって思います。
さっきの話でもあったけど、Twitter上で自分の収入をさらけ出す人も多くいるし、周りからの評価を常に求めてしまう人って多くいるじゃないですか。
社会的な承認を常に得たいと思ってしまって、承認欲求を満たす事が心の安心となってしまってるような人もいるだろうなと。
船越
だから、心の拠り所が他に無くなっちゃって不安になるような人も多いと思うんです。
でも、もちろんフリーランスなら会社と違って自由に何でも選べるようになるし、そこは大きいでしょうね。

フリーランスの評価は全て自分の市場価値で決まる

とだ
それでも僕は会社を辞めてフリーランスになってからの方が幸せになりましたね。
初芝
僕もどちらかというとそうですね。
とだ
その大きな理由はやっぱりお金が多く入ってくるようになったからなんですけどね(笑)
でも、それも結構大事じゃないですか。
初芝
大事ですよね(笑)
とだ
一般論で言うと、仕事ってお金を稼ぐ為にあるものじゃないですか。
他にも色んな意義はあると思うけど、まずは稼ぐ事が大事だし、お金をいっぱいもらえる方がやっぱ誰でも嬉しいだろうし。
とだ
そもそもなぜ人よりも多くお金を稼げるのかって言うと、市場でより評価されているからなんですよね。
例えば、会社員というだけで本来の自分の市場価値が適切に評価されていなかったような人でも、自由な市場で勝負ができるフリーランスであれば自分が正当に評価されるようになって結果的に多くのお金を稼げるようになりますから。
とだ
でもその反対もあって、市場であまり評価されていないのにそのままフリーランスになっちゃった人は稼ぎが減ってあまり幸せになれないと思うんです。
それだったら一定の給料が担保されている会社員の方がよかったんじゃないかと。
初芝
なるほど。
イケてない人は淘汰されるべきだ、みたいな感じですか?
とだ
そうですね。
僕はそういう考えをずっと持っていたので。

フリーランスはどんな不安を感じるのか

とだ
ちなみにみなさんはフリーランスになって不安とか感じました?
船越
僕は最初はめちゃくちゃ感じましたよ(笑)
とだ
そうだったんですか(笑)
ちなみに仕事が上手くいくようになってからもその不安ってまだ感じますか?
船越
……感じない。(笑)
とだ
実は僕もそうなんですよね。
フリーランスになる時はすごく不安だったんですけど、いざなってみると「あ、これ余裕じゃねーか」って事に気づいて、それ以降一切不安を感じなくなりました。
それは自分の技術力がある程度通用するなっていう確信を持てたからだと思うんですけど。
ショーヘー
僕も最初は不安だったけど、今はそこまで不安を感じてません。
今度は不安というよりも、「どういう道に進もうか」って感じで悩んでいます。
何だか色々と考える事が増えたって感じですね。
初芝
なるほど。
でも、生きるか死ぬかレベルの不安ってもう無いですよね。
ショーヘー
はい。
そういった不安はもう無いですね。

失うことに対する不安はやっぱり大きい

とだ
でも、最近ちょっと不安に感じる事もありました。
とだ
僕は3月いっぱいで一旦案件を終わらせたんですけど、プログラマーとして1日働いて4万円くらい稼げていた収入を全部捨てるっていう決断をしたんです。
だけど、それがめちゃくちゃ不安で…。
その際に他の収入もありましたが、そっちがこれからもずっと続く保証は無かったので恐怖でしたね。
とだ
なんというか、今まであったものが突然失われるっていうような事が不安なのかなって。
例えば同じ「月収50万円を稼ぐ人」でも、月収100万円から50万円に下がった人と、月収40万円から50万円に上がったような人とでは、同じ「月収50万円」という額でも喜びの感じ方が全然違うと思うんです。
そういう意味でも、やっぱ失う不安は常にありますね。
よくよく考えてみるとそこまで大した不安でも無いですが。
船越
フリーランスは継続的な収入となるビジネスを早めに作っていくって事が大事ですね。
今はその方法として自分の商品や商材を売っているような人もいるけど、自分のストックになるようなビジネスを並行してやったほうが良いでしょうね。
フリーランスは収入が毎月安定する保証も無いし。
初芝
自分の資産となるビジネスがあれば自分で自分のセーフティネットも引けますからね。
でも、それはそれでずっと機能するわけでもないし、焼畑農業的な所もあるから、やっぱりリスクはつきものですよね。

日本にはセーフティネットがたくさんあるからなんとかなる

とだ
それでも僕は日本で生活していれば絶対に死ぬことは無いと思っています。
初芝
そこまで開き直れば強いですね(笑)
とだ
日本にいればバイトの募集もたくさんあるし、セーフティネットが充実してるじゃないですか。
だから、日本は相当恵まれてるし、めちゃくちゃ得だなぁと思ってて。
ショーヘー
間違い無いですね。
船越
そうですね。
会社を立ち上げたとしても最悪自己破産できるし、日本はセーフティーネットが無限にありますよね。
なのでチャレンジしないだけ損だと思います。

フリーランスはスキルや技術力こそが生きる為の最大の武器となる

とだ
特に今だったら技術力があればなんとかなるじゃないですか。
仮に今僕が持ってる技術力が全部時代遅れになったとしても、一年くらいまた本気出して勉強すれば毎月最低限生活できるくらいのお金は稼げるだろうし。
初芝
そうですよね。
東京って技術が進んでるし、仮に東京でその技術が時代遅れになっても、地方に行けばちょっと前の技術でも通用したりすると思いますし。
東京のエンジニア事情と大阪のエンジニア事情って全然違うって言うじゃないですか。
例えばRailsとかだと地方じゃ全然人が足りてないとか。
とだ
そう考えると不安になるような要素ってほとんどないんだろうなって思います。
初芝
生きる死ぬレベルでいうと、技術力さえあればなんとかなるだろう感はありますよね。
とだ
僕は人生失敗したと思う事もあったけど、なんだかんだで上手くいくよねっていう楽観的な考えもあったのかもしれません。
船越
僕もそれはすごく思います。
実際なんとかなりますからね。
初芝
実際勇気を持った行動ができるのであれば、仮に勘違いであったとしても良いのかなって気もしますね。
初芝
結論、フリーランスは本当に理想な働き方なのかというと、自分の市場価値によって自由度も変わってくるから、結構自分のスキル的な要素が重要となってくる。
ただ、会社員よりもフリーランスの方が、ある程度の「自由」を早い段階で実現させる為のハードルが低いっていうのは確かだよって所ですかね。

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