本記事では、デザインスキルを習得しこれから案件受注に挑戦しようと思っている人に向けて、“デザイナーとして仕事をする上での注意点”を解説します!
お客様とのやり取りが生まれる以上、スキル習得中と現場に出てからでは環境がまるで違います。学習中は予期していなかったようなアクシデントが発生したり、トラブルに巻き込まれてしまったりする場合も少なくありません。だからこそ実務に取り組む前に「デザイナーとして仕事をする上で注意すべき点」を押さえ、事前に対策を練っておくことは非常に重要です。
そこで今回はデイトラWebデザインコース教材作成者の船越(@ryota_funakoshi)に、デザインの仕事で起こりうる失敗例とその対策を聞いてきました!
・デザインの仕事でよくあるトラブルを防ぐ方法
・実務でデザイナーが失敗しないためのポイント
これから仕事を受注しようと思っている人はもちろん、既にデザインの案件を受注している人も勉強になる内容が多いはずです。最後まで読み進めてみてください!
デザインの仕事でよくある3つの失敗とは?
それぞれ対策も解説するのでしっかり押さえておきましょう!
- 度重なる修正対応に追われてしまう
- 報酬の未払い/減額に遭ってしまう
- 作業範囲の線引きが不明確で疲弊する
よくある失敗1:度重なる修正対応に追われてしまう
デザイナーの仕事に修正はつきものですが、限度を設けることは大事です。
・フォントや色使いの方向性が大幅に変わる
・素材を追加する関係で全体のレイアウト変更をお願いされる
自分を守るためにも、修正対応の回数やルールは案件受注前に考えておきましょう。
修正の回数や対応方法を確実に定めておこう
全てクライアントさん任せで進めたらいけないんだね。
だからこそ明確に修正のルールを提示することが大事になってきます。
・初稿提出時から数えて3回までは修正可能
・デザインのパターンは4つまでしか出さない
・最終決定後の修正は原則しない(対応する場合は別料金)
といったルール設定が考えられます。
でもクライアントさんから「やっぱりここはどうしても直してもらえないですか?」なんて頼まれちゃったら断りにくいな…。
当初の作業範囲を明らかに超えている場合は「想定の工数を超えているので、改めてお見積りしてもよろしいですか?」といった感じで交渉してみるのも一つの手です。
あくまでもベースのルール決めをしておくことが大事なんだね!
着手前にクライアントとイメージをすり合わせよう
デザインの現場において修正地獄に陥ってしまう原因の多くは、クライアントとのすり合わせ不足にあるんです。
つまりイメージが合ってないってこと?
お互いなんとなくのイメージでデザインを受発注してしまうと、最終的なゴールが見えず行き当たりばったりになってしまいます。
例えば「かっこいい感じに」とか「現代チックに」といった曖昧な表現でお願いされることもありますが、それだと10人に依頼すれば10人違うデザインが出てきます。
じゃあどうすれば認識をお互いに合わせられるんだろう?
↑ピンタレストの画面
すると最終ゴールが抽象的な言葉ではなく、ビジュアル的に定義されます。
事前のリサーチが大切なんだね。
仮に「完成形」まで10段階あるとしたら1〜3の段階で一度確認しておけば、後々大幅な修正がきて対応に追われるといったことも少なくなります!
・修正回数や対応のルールを事前に定めておくことが大事
・発注者とビジュアル的なイメージをすり合わせておこう
・着手後は早めの段階で一度方向性を確認しておこう
よくある失敗2:報酬の未払い/減額に遭ってしまう
納品後に請求書を送るも音沙汰なしで振込を確認できなかったり、成果物がイメージと違うからと言って支払いをしてくれなかったり。
相手とのコミュニケーションで事前にリスクを回避しよう
でもこの失敗は相手側の原因も多そうだし…どうすれば防げるんだろう?
例えば制作へ入る前に「着手金として報酬の30%〜50%分だけ頂く」といった交渉方法もあります。
特に新規のお客様と仕事する場合は、契約面を確認しておくことが大切です。
全額先払いでもらうとなるとハードルが高そうだけど、着手金として何割か支払ってもらう方法ならこしばでも上手く交渉できそう!
そのためにも、契約前になるべく直接コミュニケーションを取ることが理想です!
直接クライアントと契約できる実績やスキルをつけよう
こしばが案件を受注しようと思っているクラウドソーシングとかだと、ルール上直接やり取りするのが難しいんだよなぁ。
クラウドソーシング経由での案件受注だと直接話す機会が設けづらいので、信頼に足る人かどうか判断しづらいという側面もあります。
最初の実績作りとしてクラウドソーシングを活用するのは効果的ですが、徐々に実績やスキルをつけプラットフォームを介さずに直接契約できるようになることが望ましいですね!
とにかく「クライアントさんとしっかり対話しておくこと」が、報酬の未払いを防ぐ一番の対策になりそうだね!
・報酬未払いを防ぐために全額もしくは一部を先に頂くという手段がある
・案件を受注するクライアントを見極めることも大事
・信頼関係を築きやすい直接契約で案件を受注できるようにスキルアップしよう
よくある失敗3:作業範囲の線引きが不明確で疲弊する
そもそもスキルがなくて対応できない作業を頼まれてしまったり、料金外の対応までお願いされてしまったりするパターンですね!
相手はデザインの仕事への理解が足りない前提でいよう
自分で仕事内容を明確にしておかないと「これも頼んでいいのかな?」と、クライアントさんは思ってしまうもんね。
きちんと説明しておかないと、範囲外の仕事を依頼されがちです!
制作会社とエンドクライアントについて
フリーランスが受注する案件は制作会社から仕事を請け負うタイプと制作会社などを介さず、実際にサービスを利用するクライアントから直接依頼を受けるタイプ(エンド案件)の2つに大きく分けられる。
・ロゴ専門のデザイナーなのにUIデザインを頼まれてしまう
・デザイナー特化なのにコーディングまで依頼されてしまう
・サーバーの契約やサイトの整備なども丸投げされてしまう
といった事例が挙げられます。
例えば「デザイナー=サイト構築までやってくれる」みたいに思っている人もいるかもしれないもんね!
だからこそ「相手はデザインの仕事に対する理解が不足している」という前提で、ゼロから説明する癖をつけることが大切です。
自分の能力を明確に説明できるようにしておこう
具体的にどんな感じで説明してあげればいいんだろう?
一番分かりやすいのは、ポートフォリオを用意しておいて「自分はこういうデザインができます」「こういう作業ができます」と細かく説明することかなと。
ポートフォリオとは?
自分のスキルや経歴、能力などを相手に伝えるための作品集のこと。ここでは「今までに自分が作ったデザインの事例」が該当する。
営業時に実績をアピールするだけじゃなくて、自分の能力をきちんと説明する役目も果たしてくれるんだね!
お品書きのようなものを用意しておくと、説明しやすいかもしれませんね!
そういった意味では協業できる人を見つけておくことは重要なので、デイトラの受講生など頼れる仲間を探す努力もしましょう!
・発注者はデザインの仕事への理解が足りない前提で臨むこと!
・ポートフォリオを使って自分の能力を説明できるようにしよう
・提供サービスを棚卸ししてお品書きをまとめておくのもアリ
・あらかじめ協業できる仲間を見つけておくことも大事!
まとめ:クライアントとの関係構築がデザインの仕事で失敗を防ぐカギ!
- 度重なる修正対応に追われてしまう
- 報酬の未払い/減額に遭ってしまう
- 作業範囲の線引きが不明確で疲弊する
これで安心してデザイナーとしての一歩目を踏み出せそうだよ!
今回紹介した3つに共通するのは「クライアントとの関係性をきちんと構築すること」が失敗を防ぐ上で一番の鍵になるという点です。
契約書の整備やポートフォリオ・お品書きの用意など、案件を受注する前にできる限り失敗を防ぐための準備をしておいてくださいね!
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船越良太(@ryota_funakoshi)
デイトラWebデザインコース教材作成者。外資系IT企業に入社後、独立してフリーランスデザイナーに。その後、事業拡大に伴いUI/UXに強みを持つデザイン会社蒼を設立。現在は大手企業複数社から依頼を受けている。