コロナ渦の影響もあり、2020年以降Webのスキルを身につけてフリーランスになる人が急増しました。しかし一方で、Webスキルを身につけてもお客さんへしっかりと営業できず、低単価な案件で疲弊するフリーランスが増えているのもまた事実です。
フリーランス同士の競争が激化している中、Web制作で食べていくためにどういう戦略を取れば良いのでしょうか…?
結論、クラウドソーシングや制作会社を介さず直接Web制作の案件を請け負う必要があります。じゃあどうすれば良いのかと言うと、必要なのが”エンドクライアントへの営業”です。
そこで今回は、Web営業に特化したオンラインスクール「WSSクラス」を運営するそうたさん(@sota_web15)へ、「Web制作におけるエンド営業の必要性」について徹底取材してきました!
・エンド営業で求められるものについて
・実際にどうやってエンド営業をすれば良いのか
Web営業で苦戦するフリーランスの助けになりたいとWSSクラスを立ち上げたそうたさん。Web制作会社の経営を9年経験した彼に「なぜエンド営業が大事なのか」をしっかりと伺ってきています。
これからWeb営業のスキルを身につけて本格的に活動していきたいと考えていた方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
初芝賢(@hatushiba_ken)
2016年に早稲田大学政治経済学部卒業後、日本IBMにITスペシャリスト職として入社。チームリーダーとしてプロジェクト推進・提案活動に従事。その後2018年にWebデザインベンチャーにマーケターとして参画。2019年に合同会社東京フリーランス立ち上げ後はマーケティング戦略の立案からWebメディアの編集、広告運用のディレクション、LPOなどマーケティング業務全般を行っている。
なぜそうたさんはWeb営業に特化したスクールを立ち上げたのか
早速ですが、そうたさんは今どんな活動をされているんですか?
現在はWeb制作の会社を経営する傍らで、Web営業に特化したオンラインスクール「WSSクラス」を運営しています。
WSSクラスとは?
SNSからスタートしたWeb営業特化のオンラインスクール。制作会社を介さず直接エンドクライアントへ営業する方法などが学べる。同スクールでは限定の動画コンテンツやウェビナーなどが提供されている。
Web営業に特化したスクールはおそらく業界初だと思います!
そもそも、そうたさんはなぜWeb営業に特化したスクールを運営されるようになったんでしょうか?
そのきっかけを教えていただきたいのですが…。
安い単価で作業に追われるWeb業界のリアル
一体どんな状況だったんでしょうか!?
そこでWeb制作に取り組んでいる方達の話を聞いていると、みんな営業に対してめちゃくちゃ苦戦していたんですよね。
Webフリーランスに必要な営業の正しい知識を伝えたかった。
これは、誰かが正しい知識や方法を教えてあげないと、ずっとクレームや作業に追われた生活になるんじゃないかと…。
そこで、そうたさんが教える立場になったというわけですね。
SNSでWeb営業について発信する人はちらほらいましたが、ほとんどがBtoBで大きな企業を対象にする制作会社の情報ばかりだったんですよね。
反対に、中小企業向けに営業する方法などをきちんと教える人はいませんでした。
実際、フリーランスの営業先は中小企業が最も多いですもんね…。
なので、僕のWeb制作をやってきた長年の経験や、利益を残して勝ち続けてきた戦略をみんなに共有したいと思いました。
Web制作においてエンド営業は必要不可欠!
安い単価で毎日作業に明け暮れるようなやり方から脱却するために、スクールでは「エンド営業」について教えようと思ってました。
クラウドソーシングや制作会社などを介さず、直接的にWeb制作を依頼してもらい報酬を受け取る営業方法のこと。
なぜWeb制作で仕事を取っていく上で「エンド営業」が必要なのでしょうか?
もっと具体的に言うと「フリーランスの相場に関するリアル」と「顧客視点のリアル」の2つですね。
1.多くのフリーランスは相場を知らないまま受注している
クラウドソーシングの案件は単価が低い傾向にある
例えば、Web制作のスキルを身に付けた後、ほとんどがクラウドソーシングで仕事を取りますよね。
フリーランスが増えたことにより競合が増え、低単価・高作業が当たり前になっているんですよね…。
出典:WSSクラス
駆け出しフリーランンスが最初の実績を積むために数回利用するくらいなら良いですが、それをずっと継続するのはもったいないなと…。
クラウドソーシングサービスへの営業努力は、全てエンド営業に使うべきだと思いますね。
相場を知らないことが原因で価格破壊が起きてしまう
みんなその先にあるエンド営業の受注価格を知らないまま、仕事をしてしまっているんです。
実際、Aさんが5万〜10万円で納品したものが、制作会社を通してエンドクライアントに100万円、200万円で販売されていることもあるんです。
その点、エンド営業は利益を自分で調節できるので、より高単価で受注できるんですよね。
実際、エンド営業での受注価格を知らないが故に、友達の紹介などでエンドクライアントから案件を受注した際、”Web制作会社へ納品する価格”で納品しちゃっている人も多くいますね。
日本中のフリーランスがこれやりだすと大変なことになっちゃうんですよね。
2.エンド営業をすれば「顧客視点」を持てるようになる
SNS上などで「顧客満足度を高めよう」という発信をよく見かけますが、そもそもエンドクライアントと繋がって直接ヒアリングしないと、エンドクライアントが何に困っているのかもわかりませんし、どんなサービスを提供すれば満足度を上げてくれるのかも分かりませんよね。
顧客視点を持つためには、エンド顧客に直接聞くしかありませんよね。
本来”顧客”って自分のすぐ上にいる発注者ではなく、その先にいるエンドクライアントを指します。
ですが、正直そこを理解できていない人が圧倒的に多いなという印象です…。
これらも顧客に求められることではありますが、言ってしまえば仕事を受注する上で当たり前のことです。
なので、顧客満足度を上げるための施策とは言い切れないと思うんですよね。
綺麗なコードやデザインを作ることは、クリエイターとして当然のことですしね。
ですが、エンドクライアントと直接やり取りすればクレームや指摘をダイレクトでもらえるので、しっかりと顧客視点を持てるようになります。
Web制作のエンド営業はスキルを売り込みに行くだけじゃない!
「営業」と聞くと結構大変そうなイメージを持つ人も多いと思うんですが…。
Web営業は「改善点を見つける力」と「提案力」が必要!
クライアントの改善点を見つけて施策を提案することが「営業」の本質ですね。
僕が思うエンド営業とは、お客さんにただホームページを売るだけではなく、コンサルティングを含めたあらゆる提案を行える状態のことですね。
なので、Web営業をするなら「お客さんの改善点を見つける力」と「提案力」をまず身につけないといけません。
これからの時代はWeb制作会社のエンド営業が熱い!?
それはなぜでしょう?
それに対して、サイト制作以外にも幅広いジャンルに対応しているようなWeb制作会社はあまり多くありません。
そもそも「LINEマーケティングはできない」というようなWeb制作会社も多いんですよね。
Web制作会社の場合、Lステップのための新事業を立ち上げないといけないので、事業スピードがめちゃくちゃ落ちるんです。
さらに事業が分かれると、1顧客に対する対応がバラバラになってしまう懸念もありますね。
会社の性質上仕方ありませんが、担当が毎回変わっていると「自分達の思いが全然伝わらない」という不満も生まれかねません。
なのでその点は、スピード感もあって業務を一括で請け負えるフリーランスが強いんですよね。
でもエンドクライアントから「フリーランスに任せるのが不安だ」と思われることはないんでしょうか?
お客さんが求めていることと、フリーランスができることがマッチしていることも大きいですし。
だから、この流れに乗れるならエンド営業はめちゃくちゃ熱いでしょうね!
フリーランスと会社の垣根は年々無くなってきている印象ですよね。
Web制作のエンド営業って実際どうやるの!?
アポイントのチャンスはあらゆる場所に転がっている
そのためには、こちらのスキルを伝えることに加えて相手の「不」をヒアリングし、アポイントを取るという流れが必要ですね。
業務提携をしておけばお互いに報酬が入るので、相手も副業として活動できるメリットがありますよね。
他にも、税理士や弁護士さん、自分と繋がりのある人から紹介をもらう方法もあります。
中には、経営者の集まりの会で仲良くなってアポイントを取る方もいます。
そこでアポイントをとって後日、直接営業を取りに行くという感じですね。
営業は一生やり続ける必要はない
Web制作をやるなら営業はずっと必要ではないんですか?
というのも、エンドクライアントを10件獲得すれば、ある程度生活できる売り上げを確保できるからなんですね。
つまり、サブスクで各施策の運用を提案できたりもするので、企業がWebサイトの運営をやめない限りはお金が入ってくる仕組みを作れるんですよね。
これこそがエンドの強みです!
エンド営業だからこそできることですね!
10件程度の顧客数であればキャパシティ的にも圧迫されないと思うので、1顧客に対する顧客満足度も高いはずです。
同時に制作することが大変だったり自分の不得意分野があったりすれば、必要に応じて外注すればいいと思いますね。
WSSクラスなら「1人Web制作会社」が作れる!?
実際の営業の仕方はもちろん、ディレクションや提案分の作成方法、ビジネスマナーなど、営業に関する内容はすべて含まれています。
「Web営業特化」ということは、すでにWeb制作スキルを身に付けている方に向けたスクールということでしょうか?
WSSクラスでは、コーディングやデザインなどといった「Web制作のスキル」自体は提供していません。
なので、既にスキルをある程度取得している人や顧客視点になりたい人、Web制作を通して売り上げや利益を獲得していきたいという人に参加して頂きたいです!
なので、デイトラでスキルを身に付けた方はぜひその高い能力を活かしつつ、お客さんの経営の不を改善していくことにコミットしていって欲しいなと思います!
Web制作スキルと営業スキルの掛け合わせは最強だと僕も思います!
さいごに:エンド営業を学んで自分のスキルに付加価値を付けよう!
そのためには、クラウドソーシングやWeb制作会社で止まっていてはいけません。
エンドクライアントに営業しない限り、低単価の作業に追われる日々が続いてしまいますからね。
焦って友達や知り合いに「仕事をくれ」と営業しても状況は変わりません。
なので、まずはしっかりと営業に必要な知見やマナーを学ぶことが大事ですね。
WSSクラスでエンド営業を学ぼう!
WSSクラスは、Web制作におけるエンド営業が学べる唯一のオンラインスクールです。
具体的な営業方法についてやWebディレクション、ビジネスマナー、提案文の作り方など、営業に必要な内容は全て網羅されています。
これからWeb制作で営業力を磨きたい方、そしてフリーランスとして高単価な案件を獲得していきたい方は、ぜひWSSクラスに参加していみてください!
金本相太(@sota_web15)
業界初、Web営業に特化したオンラインスクールWSSクラスの設立者。生徒数は300名を突破。Web制作の会社を設立し、80名まで増員、累計1,000サイト以上を公開し上場前期まで成長。その後は株を売却し、現在はSooonで代表を務める。Web制作会社の経営歴は9年。