- Webマーケティング
- 2021.07.25
Webメディアやインターネット広告の発展と拡大に伴い、近年「Webマーケター」の需要が急激に高まるようになりましたが、フリーランスのマーケターとして第一線で活躍している人はそう多くありません。
Webフリーランスの代表格とも言えるエンジニアやデザイナーとして独立する人は多いものの、マーケターとして独立する人はごく稀です…。
そこで今回は、現役のフリーランスのマーケターとして活躍されている笹本さん(@sasamoman)にインタビューしてきました!
笹本さんは言わずと知れた某大手通信会社でマーケターとして活動しており、独立後1年足らずで年収1,000万円を達成したスペシャリストです。
そんな笹本さんに「フリーランスマーケターとして稼ぐ為に必要なこと」や「マーケターになる為のキャリア論」についてを伺ってきました。
これからフリーランスマーケターとして独立したい…。
マーケターとしてのキャリアをどう積んでいけば良いのか知りたい…。
といった方は、是非参考にしてみてください!
笹本 康貴さん(@sasamoman)
フリーランスマーケター。新卒でマイクロアドに入社後、3年間新規事業部として活動する。2019年よりフリーランスに転向。マーケティング戦略を主軸に、広報戦略、企画、執筆、イベント運営など活動中。
初芝賢(@hatushiba_ken)
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。
独立1年目で年収1,000万円を達成したフリーランスマーケターのキャリアとは
現在笹本さんはフリーランスのマーケターとして活動されているんですよね?
2019年3月にフリーランスのマーケターとして独立し、独立後8か月目で年収1,000万円を稼げるようになりました。
フリーランス8ヶ月目で年収1,000万円ってすごいですね…。
具体的な仕事内容について是非教えて頂けますか?
他にも複数社から業務委託を受けていて、仕事の範囲はべンチャー企業の支援や広報戦略の立案、執筆活動などと多岐に渡りますね。
実際に大手の通信会社でフリーランスとして働いてみてどうですか?
大手通信会社は膨大な顧客データを抱えているので、データを活用してWeb広告や動画広告に関する新たな施策を打ち出せないかと、自分の経験を踏まえながら日々提案しています。
学生時代のインターンで味わった「マーケティングの面白さ」
僕は大学時代ビズリーチという会社で13か月間インターンをしていましたが、そこで実際にマーケティングの世界に触れてみて、初めて「マーケティングの面白さ」や「広告運用の可能性」を感じたんです。
インターンも合わせると、新卒で入社した会社は既に4社目だったというわけですか…。
学生時代に計3社でインターンをしていたという圧倒的な経験が、今のキャリアへと活かされているんですね。
「普通が嫌い」で異例の部署へ乗り込んだ新卒時代
当時新卒は「広告営業」の部署へ配属されるのが普通だったけど、普通が嫌だったので「新規事業部に入らせてください」とお願いしたんです。
でも、なぜ新規事業部に入りたいと考えられたのでしょう?
でも、通常新卒では入れないんですよね…?
そこで何とか入れてもらおうと、過去のインターンの経験を踏まえ「自分なら力を発揮できそうです」と強く交渉を重ね、半月間の内定者バイトで猛アピールして合格を勝ち取りました。
やりたいことは、なんでもやる。
でも、なぜそこまでして新規事業部に入る必要があったんでしょうか…?
自分がやりたいと思ったことは「どんな手を使ってでもやりたいと」思っちゃうんです(笑)
普通は無理なことでも、それを「どうやってやろうか」と頭使って考えていくのが好きなので。
笹本さんはなぜマーケティングの世界へ飛び込んだのか
たまたま書いた英語の履歴書から全ては始まった
すると、ビズリーチの営業部長がたまたま僕の履歴書を見てくれていて、Linkedin経由で声をかけてもらえたんです。
僕は一つ一つのご縁をとても大事にしていたので、この機会は逃さなかったですね。
マーケティングとの出会いは偶然だったけど、その偶然の出会いをちゃんとものにしたというわけですね。
マーケティングは人を“一瞬”幸せにできる
なので、自分が「いいな」と思ったサービスや商品も、誰かによって「いいな」と思わされているんですよ。
日本のおもてなしに興味をもち「人を幸せにしたい」というビジョンを抱く
では、「マーケティングで人を一瞬幸せにできる」と感じたようなエピソードって何かありますか?
母親の影響で学生時代から日本のおもてなしに興味を持ち、「人を幸せにしたい」というビジョンのもと、おもてなしができるホテルマンやキャビンアテンダントのような仕事を軸に絞っていました。
将来家族を幸せにしたいという想いも強くあったので、重労働だと家庭のために時間を確保できないと考えたんです。
「おもてなし」を仕事にしたい欲はあるけど、家族との時間を確保する方が重要だったんですね。
人の幸せをコントロールすることは難しい
その後はビズリーチで初めてマーケティングの仕事に触れてみたんですが…そこで「人の幸せはコントロールできない」ことに気づきました。
だから人の幸せをコントロールするのは難しいんですが、「一瞬の幸せ」ならコントロールできるかもしれないと思ったんです。
一瞬だけ…なんですね。
例えば、当たり付きの自動販売機で当たりを引いて飲み物がもう一本もらえた時、「今日はラッキーだな」と思うじゃないですか。
その「ラッキーだった」という気持ちが、自分の一日を少しだけハッピーにしてくれるんですよね。
多くの人に一瞬の幸せを感じてもらうため、そして「これに出会ってよかった」言ってもらえる広告を配信するために、マーケティングの世界に飛び込みました。
マーケティングなら一瞬でも「人を幸せにする」というビジョンに寄与するし、やり方次第で自由に働けるから、笹本さんにピッタリだったのかもしれませんね。
どうやってフリーランスマーケターとして年収1,000万円を達成したのか
フリーランスになりたてながら、笹本さんはどうやってそれを達成したんですか?
信頼関係を築きながら単価を上げていくにはどうすれば良いんでしょう?
それって決して簡単なことではないと思うんですが…。
僕は当時から社内を俯瞰することが大事だと思っていたので、自分の価値を可視化しながら「みんなができないけど自分ができること」を常に分析していました。
そこで「この現場にはどんな需要と供給があるのか」を考えた結果、自分のマーケティングスキルを最大限活かせれば、現場の需要を満たせると確信したんです。
これこそが、信頼を獲得して単価をアップさせられた一番のファクターでした。
その後、マーケティングのどんなスキルを活かされたんでしょうか?
複数のスキルを掛け合わせると急激に希少価値が上がっていくので、持っているキャリアをフル活用しながら自分にしかできないバリューを発揮していったんです。
それが自分の希少性となり、顧客との信頼構築にも繋がりました。
フリーランスのマーケターとして活躍する為に必要なこと
まずは会社でマーケティングの経験を積んでおこう
僕がこうして独立して稼げているのも、過去の会社での経験が価値となっているからです。
会社には大きな顧客基盤があるので、個人では到底できないようなマーケティングも実践させてもらえます。
だからこそ、フリーランスになる前に会社でバリューを発揮するのが大事で、特に大学生ならインターンはするべきです。
マーケティングだけに限りませんが、単一の職能だけだとコモディティ化してしまうので、やはりスキルの掛け合わせが大事になってくると思います。
僕も大学のもっと早い段階からインターンしておけばよかったです(笑)
マーケティングは「日常生活」から学べ
商品のプロモーションをする時、大半が自分で実際にその商品を買わないままおすすめしちゃうんですよね。
だけど、そこでプロモーションする商品に対して主体的になることが大切なんです。
そうやって実際に商品を使ってみて、トレンドに乗ってみることが大事だと思うんです。
これだけでもマーケティングの力がつきますよ。
流行ってるものを直近で見て、新しいものの変化を肌感覚で掴んでいくのが重要だなって思います!
おわりに:フリーランスになるなら先に理想像を明確にしておこう!
個の時代の到来に伴い「好きなことでお金を稼ごう」とよく言われていますが、僕はちゃんと“リアル”を見て仕事をした方が良いと思っています。
ただでさえ今はトレンドの移り変わりが速すぎる時代ですし、ちゃんと地に足をつけて考えるべきです。
なので「何をやるか」ではなく、「5年後、10年後にどうなりたいか」をちゃんと考えて今を生きる必要があると思っています。
以上、これからフリーランスになりたいという方は、マーケターとしての独立も選択肢の一つです。
つい最近インターネット広告費が2兆円を超え、テレビメディア広告費を追い抜いたと発表がありましたが、ネット広告市場の拡大に伴い、今後あらゆるWeb媒体でより一層「マーケター」が求められるようになるでしょう。
どんな業種であれ「マーケティングスキル」はもはや必須項目です。まさに、これほど汎用力の高いスキルは他にないんじゃないかというレベル。
まずはマーケティングが学べる会社に入って「時代のスキル」を習得し、培った経験をもとにフリーランスマーケターとして独立してみてください!
笹本さんのTwitterアカウントはこちら⇒@sasamoman