- Webマーケティング
- 2021.07.25
今回は、10Xのソフトウェアエンジニアとして活躍されているKITAさん(@kitak)に突撃インタビューしてきました!
GMOペパボを経てLINEのフロントエンジニアとして複数のサービス開発に携わった経験を持つKITAさんですが、2018年8月には『Vue.js入門 基礎から実践アプリケーション開発まで』という書籍も共著で出版されました。
今回は、そんなエンジニアとして経験も実績も豊富なKITAさんが考える「エンジニアのキャリア形成」や「今後エンジニアに必要となるスキル」などについてを、余すことなくお伺いしています!
これからエンジニアとしてキャリアを歩んでいきたい…。
エンジニアとして活躍する為にどんなスキルが必要なのか知りたい…。
と考えていた方は必読です。ぜひ最後まで読み進めてみてください!
初芝賢(@hatushiba_ken)
東京フリーランス編集長。現在はシステム開発のPMや新規事業に携わる一方で、フリーランスライターとして出版・キャッチコピー・WEBメディア連載などを手掛けている。東京フリーランスではインタビュアーや司会進行を務めることが多い。
- 1. KITAさんがプログラミングを始めたきっかけとは?
- 2. プログラミングに没頭した学生時代
- 3. KITAさんの描いてきたエンジニアとしてのキャリア
- 4. Vue.jsの基礎から実践までが学べる「Vue.js入門」を出版!
- 5. 「捨てる覚悟を持って新しいことに挑戦する」というエンジニアのキャリア形成
- 6. 自由になりたければ技術を身につけるのが一番の近道
- 7. 新卒でフリーランスエンジニアになるのは間違っている!?
- 8. 「有用性」に重きを置いて今後必要となるスキルを捉える
- 9. エンジニアとしての感度を高める為の情報収集の方法とは?
- 10. 今後エンジニアとして生き抜く為に必要なこととは?
- 11. 最も効果的な学習方法は「自分で実際に作ってみること」
KITAさんがプログラミングを始めたきっかけとは?
ゲームがきっかけでプログラミングに興味を持つも挫折…。
早速ですが、KITAさんがプログラミングを始めたきっかけを教えて頂けますか?
ゲームをプレイしていく内にゲーム内で描かれていたプログラムの世界に感化され、次第にプログラミングへの興味が掻き立てられていきました。
なのでまずはJavaの本から読み始めてみたのですが…退屈すぎてすぐに挫折してしまったんですよ(笑)
本で学ぶだけだったら、その後に何ができるのか全然イメージが湧きませんよね。
Javaの文法が書かれた本を読んでいましたが、自分の作りたいものすら分かってないのにただ文法ばっか勉強しててもキツイと思いました。
「もっと面白い世界」を見るために高専へ進学
当時はJavaで挫折しちゃいましたが、それでも「もっと面白い世界があるんじゃないか」と思っていました。
そこで、「プログラマーが集まるコミュニティに入れば違った世界が見れる」と考え高専へ進むことにしたんです。
プログラミングに没頭した学生時代
プログラミングでゲームを作るのにハマる日々
当時はPythonで二次元のアナログなゲームを作ったりもしていました。
他にもスーパーマリオやインベーダーゲームみたいなものを作っていましたし、ゲームでオブジェクト指向を習得したんです。
トイレにすら行かなくなるくらい没頭していた
そもそもプログラミンにハマるってどんな感覚なんですか?
例えば寝食を忘れるとか、飯食べてもプログラミングのことばっか考えてるとか…?
一回席を立つと戻ってきた時に何をやっていたか忘れちゃうし、途中で作業を途切れさせたくなくなっちゃうんですよね。
凄い集中力ですね!
それよりも、しっかりと寝た方が次の日も頭がスッキリするし、前日に分からなかった部分もすぐに理解できるようになりました。
KITAさんの描いてきたエンジニアとしてのキャリア
大手企業ではなくITベンチャーへ就職
だから何となくWeb系の企業を受けようとは思ってましたが、結局受けたのはその後に就職することとなったGMOペパボのみでした。
当時は田舎に住んでいたので、頻繁に東京で面接してると貯金も底を尽きるし、ダメなら大学院に行けばいいやとも考えていたので。
分からないことがあれば何でも聞く
では、入社後はどうでしたか?
仕事をする上で意識していたことはありましたか?
「そんなの当たり前じゃん」と思うかもしれないけど、案外人に聞くことに抵抗を感じてしまう人も多いんですよ。
一つの分野を深掘りしたいと思いLINEへ転職
その後は当時LINEのフロントエンドエンジニアをされていた方から紹介頂き、LINEへ転職しました。
その朝活で当時LINEのフロントエンドエンジニアをされてた方に「Webのフロントエンドを極めたい」と伝えたんですが、その方から紹介頂いたおかげでLINEへ転職できたんです。
普通の就活ってエントリーシートを書いて面接に応募するのが普通だけど、エンジニアの場合は自分の腕が認められるとすぐに企業の方からオファーが来ますよね。
LINEはそれまで働いていた会社よりも規模が大きくて使っているユーザーも多かったので、物凄くパフォーマンスを気にする必要がありました。
外で得られた知見をアウトプットして、また仕事に活かすといったサイクルを繰り返していましたね。
今度は広い部分を深掘りする為に3社目のベンチャーへ転職
僕はしばらくJavaScriptがメインでしたが、最近のバックエンド事情が気になり、さらに広い部分を深掘りしていきたいと思ったのが転職を考えたきっかけでした。
Vue.jsの基礎から実践までが学べる「Vue.js入門」を出版!
Vue.jsを初歩から実践まで徹底的に解説した入門書であり、プロダクションでも活躍するVue.jsをVue.jsコントリビューターの著者が解説するわかりやすい一冊となっている。
なので勉強会などで積極的に発表していれば、ひょっとすると出版社の方から声がかかりやすくなるかもしれないですね。
そもそも、どうやってVue.jsに関する情報を仕入れていたんですか?
あとはGitHubや作者のツイートを見たりもしていましたね。
Vue.js入門にサインして頂きました!(笑)
「捨てる覚悟を持って新しいことに挑戦する」というエンジニアのキャリア形成
積み上げてきたものを壊すくらいの覚悟で新しいものを追って行く
世の中に価値を提供し続ける為には一つのスキルを深掘りすることも必要ですが、一つのスキルに突出し過ぎず、さらに別のものも同時に追っていく必要があると考えています。
それくらいの心構えを常に持っておくのが大事だと思いますね。
その為には自分が変わり続けないといけませんからね。
将来無くなりそうな分野には手をつけるな
では、これから新しい分野を取り入れていくとすれば、主にどの分野を選んでいきますか?
サーバーサイドはアプリケーションとインフラのレイヤーがありますが、インフラはどんどんと置き換えられてるんですよね。
これらはすぐに自動化はしづらいんじゃないかと思ってるんですよ。
確かに自動化するにはまだ時間がかかりそうですね。
反対に、それでインフラが将来すごく専門性の高い分野になれば単価も上がっていく可能性はありますが、専門性を求められる分多少のリスクもあるかもしれません。
エンジニアは「強い武器」を持って行動範囲を広げよ
まずは周辺のフィールドを移動できるぐらいの「武器」は持っておいた方が良いと思います。
しょぼい武器ばかりを持っていても全然行動範囲は広がらないので、少しでも強い武器を持っておかないといけません。
エンジニアもドラクエの世界と同じで、早い段階で強い武器を身につけておくことが大事なんですね。
自由になりたければ技術を身につけるのが一番の近道
では、フリーランスになることは考えておられますか?
すでに今も正社員としてかなり柔軟に働かれてるとは思いますが…。
結構フリーランス界隈では「会社員は長時間労働だし、フリーランスになって自由を手にしよう」といったような謳い文句がすごく多いんですが、それについてどう思います?
特に最近は、フレキシブルな働き方をアピールする会社も増えていますからね。
反対に、フリーランスになっても技術力がなければ自由になれない人もいるでしょうし。
新卒でフリーランスエンジニアになるのは間違っている!?
ただ、フリーランスはそのスキルを持ち合わせている前提で契約するので、そういうわけにはいきません。
フリーランスに挑戦する勇気は大事だけど、挑戦する為には信頼が必要だし、何も持ってないと一歩目が踏み出せないですからね。
「有用性」に重きを置いて今後必要となるスキルを捉える
現場でどんなエンジニアが求められているかという部分を他のエンジニアがやっているブログやツイッターから汲み取って、今後必要となるスキルを自分の中で明文化していければいいと思います。
そもそもエンジニアって市場に多いわけじゃないし。
あと、実績を作れる場所に強制的に身を置くのも良いかもしれません。
「やるしかない」というシチュエーションに身を置くことはすごく大事です。
多少のリスクがあって怖い反面もありますが、やっぱ楽しいですよ。
エンジニアとしての感度を高める為の情報収集の方法とは?
Twitterでエンジニアをフォローする
著名なエンジニアの方はプロフィールに自分のスキルセットを書いていることが多く、そういった情報を見て「参考になるな」と思ったらフォローします。
そうすると観測できる部分がどんどん増えていき、段々と色んな人の発言が理解できるようになってくるんですよ。
著名なエンジニアの方ならGitHubに何かしらコードをアップしている人も多いので、新しい言語を勉強する際はすごく参考になります。
ニュースサイトを見て世の中のトレンドを追う
それってどんなサイトなんですか?
人気のリポジトリを見て、どんなライブラリが注目されてるのかも確認しています。
今後エンジニアとして生き抜く為に必要なこととは?
人を適切に配置付けたり、適切に人にアプローチをしたりとか、そうやってチームのパフォーマンスを上げているマネージャーを見ると、結構クリエイティブな仕事だなって。
ただマネジメントができるだけじゃなくて、今後はクリエイティブな仕事ができるマネージャーが活躍できるようになるんですね。
前職でマネージャー職を少しやってましたが、僕はプレイヤーの方が向いてるなって思います。
元々作るのが好きというのもあるかもしれませんが。
エンジニアリングマネージャーはエンジニアのマネジメントをするので、エンジニアのことは絶対知っておかないといけないし、最近のトピックも抑えとかないといけないので。
最も効果的な学習方法は「自分で実際に作ってみること」
HTMLやCSSだけをやってきた人は、ロジックを書くという意味でJavaScriptもやっておけば良いでしょうね。
とにかく手を動かさないと本当にダメなので。
なので、最初はサンプル集みたいなものから初めて、サンプルを自分なりにアレンジしてみることがスキルの習得に繋がると思います。
そういう経験が蓄積されると、仕事でコードを書くときに活かせるようになると思います!
KITAさんが出版された『Vue.js入門』では、Vue.jsの基礎から実践的なアプリケーション開発までを全て一冊で学べます。
Vue.jsに興味のあるWebエンジニアや、Vue.jsを本番で使いたいと考えているエンジニアは、是非Vue.js入門を手に取って読んでみてください!
KITAさん(@kitak)
株式会社10Xのソフトウェアエンジニア。
本業の他に個人事業主として技術相談や足回りの整備、ハンズオンなどもおこなう。2018/9に「Vue.js入門 基礎から実践アプリケーション開発まで」を共著で出版した。