- Webマーケティング
- 2021.07.25
こんにちは、とだこうき(@cohki0305)です。
今回は、最近フリーランス界隈で問題になっていた「詐欺まがいな行為」について、デイトラを運営する東京フリーランスの運営陣を代表し、僕がその想いについて述べていこうと思います。
真っ当な稼ぎ方をしないフリーランスの実態。
昨今、色んなジャンルで活躍するWebフリーランスが増えてきましたが、当然個の力で稼げる人が増えるのは東京フリーランスとしてもかなり嬉しいことです。
東京フリーランス自体がフリーランスの羅針盤となり、「自分の力で生きていける人たちを増やしたい」という思いで作った組織ですから。しかしフリーランスの人口が増える反面、質が低くてすごくけしからん連中も増えているという事実を最近確認しています。
例えば、実力はないけど「稼いでいる自慢」を優先してクライアントを困らせている人たちや、実力がないからクライアントを騙して仕事を取る人たちなど。
近頃フリーランス界隈では悪質なコミュニティが発足されており、その中では「経歴を偽れ」「他人の作品を実績として使え」「著作権は注意されたら消せばいい」など、明らかにクライアントの利益に反する行為が推奨されていました。
これってもはや詐欺なんじゃないかと思うんですよね。挙げ句の果てに、低品質なコーディングを納品しておいて「デザイン通りにならないのは普通です」と言っている人もいるらしいです…。
これは僕が全て直接見て確認したわけではないので、彼らにも言い分はあるのかもしれませんが、この話を聞いても僕たちはとても悲しい気持ちになりました。
さらに、こうした悪質なフリーランスの中にデイトラの受講生がいたことが発覚したのです。本当に残念でなりません。
「自分の力で真っ当に稼げるフリーランスを増やしたい」という気持ちで僕たちはデイトラを運営してきましたが、そういう人たちを間接的に生み出してしまったことは本当に悲しいし悔しいです。
それらの行為はモラルに反しますし、現実的に許し難いものではありますが、それらの行為を禁止するような影響力や権力は僕らにはありません。法の観点で罰することは警察や司法にお任せします。
なので、これらの詐称行為が『いかに卑劣で愚かな行為なのか』を、ビジネスの観点からお伝えしていきますね。
誠実さこそが営業コストをゼロにする
結局ですが、フリーランスとして稼いでいくなら誠実に仕事をするのが一番コスパが良いです。
不誠実な仕事をしているとリピートに繋がりません。それだと、常に営業活動をしていかなければならないので。
例えば、「僕はなんでもできます!」と言い張るフリーランサーがいたとしましょう。発注者がこの言葉を信頼し、仮に100万円発注したとします。
そして発注後に全然仕事できないことが発覚し、「できる」と言っていたことすらできなかったらどうですか?
「できると言っていたことすらできないのは、ちょっとおかしいんじゃない?」って思いますよね。そして発注者がフリーランスに文句を言うと、「いや、そういうものなんです」と返ってくるとどうでしょうか。
ちょっとおかしいでしょって思いますよね。それって実質100万円の強盗ですよ。納品日までの時間も無駄にしているわけですから、損失は計り知れません。
じゃあ、そういう不誠実な仕事をした人に発注しようと思いますか?思いませんよね。発注者の立場になって考えればわかりますが、一度仕事で不誠実さが出てしまうと、次の仕事は絶対に来ません。
不誠実な仕事をする人には継続的に発注がされないので、次の標的に営業するわけです。これを繰り返すと、常に営業し続けないといけないんですね。でもこの生活ってしんどくないですか?
誠実に仕事をしているフリーランスは継続して仕事をもらえますし、他の経営者に自分のことを紹介してもらえる可能性だってあるんです。これで営業活動をしなくて済むわけですから、空いた時間を勉強に費やせますよね。
勉強したらスキルアップできますし、スキルが上がれば色んな仕事ができるようになります。もちろん、収入も上がります。つまり良い循環が回るんですね。
この循環をうまく回している例が、東京フリーランスCEOの船越(@ryota_funakoshi)です。
船越はデザイナーとして最高月収350万円を出した実績があります。もちろん営業力や提案力も高いし、提案したプロダクトを作りきるスキルがあってこそのものだと思いますが。
そんな彼は現在デザイン会社を経営していますが、全く営業をしていない状態で仕事がバンバン来ています。
それは、今まで彼がクライアントの期待を超えるような仕事をたくさんしてきたからです。「また仕事を頼みたい」と思われるうちに、営業を全くしなくても会社が回るようになったんですね。
仕事の評判が良ければ他の社長さんにも噂が行き届くので、新しく仕事の発注に繋がる可能性が高まるでしょう。短期的に見れば、クライアントに嘘をついて「なんでもできます!」と言った方が稼げるのかもしれませんが、そもそもみなさんも短期的ではなく長期的に仕事したいと思っているはずです。
長期的に稼ぐためには、ちゃんと目の前のクライアントに価値を提供し、その価値の対価となるお金を受け取ることが大切ですからね。
不誠実な仕事がキャリアを終わらせる
不誠実な仕事をしていると、あっという間に噂になります。
僕はフリーランスへの発注者でもあり、経営者でもあり、スクールの運営者でもあるので、正直色んな話を聞きますし、実は色んな界隈の悪い話って結構流れてきます。僕は立場上おおっぴらに暴露できませんが、悪い評判をちらほら聞く人は一定数いますね。
悪い評判の話ってTwitterとかじゃ話せないじゃないですか。でも、社長さんの中で実は噂が広まってます。昔、僕たちが仕事を紹介した人がいたんですけど、その人は周りからインフルエンサーと呼ばれる存在の人でした。経歴も非常に良さそうだったし、スキルもあるように見えたんです。
でも、実際その人に仕事を紹介してみたら、クライアントの要求に応えられなかったり、クライアントの悪口を言ったりと、とても困ったことがあったんですね。
こういうのって他の社長さんにも言ってあげないと、周りも同じ被害を受けるかもしれないんですよ。発注者側には横のつながりが必ずあります。この人がいいとか、この人はやばいとか。そういう話は確実に流れています。
評判というのは、良いものだけではなく、悪いものも流れるものなんです。
誠実に仕事して成果を出していくことが大切
東京フリーランスは4人で発足した会社です。当時フリーランスをやってた4人が、「みんなで一緒に起業しよう」と言って立ち上げたんですね。
もしも4人の中に1人でも不誠実な態度で仕事をしている人がいたら、絶対一緒に仕事はしてなかったと思います。仮に一緒に起業したとしても、組織として崩壊していたでしょうね。
結果的な話ではあるんですけども、僕たちはフリーランス時代から真っ当に仕事をして真っ当にクライアントに価値を提供していたからこそ、一緒に起業するメンバーを見つけて「デイトラ」というサービスを拡大できました。
僕も会社員時代はベンチャー企業でプログラマーをしていました。しかし、社長との関係性が悪くなり、辛くなって会社を辞めました。辞めた後「何も手元に残らないじゃん」と思ったんですが、先輩に話すと「そんなことないよ」と言ってくれたんです。
周りはちゃんと僕のお仕事ぶりを見てくれてて、みんな僕に対して「素晴らしかった」と言ってくれました。
僕はその言葉にすごく救われたんです。その後、独立する際も会社の人からすごく仕事を紹介してもらいました。転職エージェントも紹介していないようなめちゃくちゃいい案件紹介してもらったりもしたので、僕はフリーランスになって営業したことがないんです。転職エージェントも使ったことはありません。
それでも、給料がめちゃめちゃ良くてかなり良い条件を出してくれるところがいっぱいありました。
なぜかというと、それは「紹介」があったからなんです。
SNSを見てると「早く発注者側に回りたい」「もっと稼げるようになりたい」とめちゃめちゃ焦ると思いますし、その気持ちもすごく分かります。
それ自体は別に悪いことじゃないんですが、焦りすぎて目の前の仕事を怠ってしまうと、絶対に次のステップに進めません。
僕は一応4年ぐらいTwitterやYouTubeで情報発信もしてるのですが、自分を大きく見せようとすると自分のキャラと現実のギャップにとても悩まされます。
めちゃめちゃイケイケな感じを演出しつつ、でも現実はそうじゃないとなると、ギャップに苦しむんですね。それで辞めちゃう人もめちゃめちゃ多いんです。なので、無理して自分を大きく見せると「自分が一番苦しい」ってことを分かってほしいですね。
さいごに:人に与えて感謝される人が真の成功を掴める。
人は「Giver(ギバー)」「Taker(テイカー)」「Matcher(マッチャー)」といった3タイプあると言われています。
Giverは、人に与えられるよりも、人に与えることの方が多い人。
Takerは、人に与えるよりも、人に与えられることの方が多い人。
Matcherは、与えるのと与えられるのを半々くらいに調節しようとする人。
この中でどんなタイプの人が社会的に成功していて、どんな人が失敗してるのかを分析すると、実はTakerが結構社会でうまくいってるということが判明したそうなんです。
彼らは多少うまくいくこともあるみたいなんですが、こういう人は本当の成功者にはなれないんです。
そして真の成功者には「Giver」の素質がある人が多いと判明してるんですね。
GiverはTakerにめちゃめちゃ色んなものを取られたりして、損する立ち回りをさせられてしまうことがあります。しかし、それでも自分が適切な人に与え続けていれば、結果的にそれ以上のものが返ってきて大成功できるんです。
Takerとして生きていくことに異議を唱えたいわけではありません。それがその人の生き方なら仕方ないと思います。ですが、僕は人を騙しながら生きていくよりも、人に喜んでもらいながら生きていく方が幸せなんじゃないかなと思います。
これからフリーランスとして生きていく人たちには、改めてそれらを把握して生きて欲しいですね。
東京フリーランスでは、これまでも「誠実に仕事していこう」という発信をしてきたつもりでした。しかし、デイトラから悪質なフリーランスが生まれてしまったこともあり、私たちも発信内容をもっと精査しないといけないということに気づきました。
今後はこうした悪質なフリーランスを少しでも減らすためにも、自分たちの影響力や発信力を大きくし、正しいフリーランスの働き方をみなさんに伝えていこうと思っています。